
2016.03.12
ブログ
若旦那劇場 第19話
いよいよ迎えた面談当日。夏も終わりに近づいた8月末。
しかしながらギラギラと照りつける太陽は、まさに若旦那の独立への想いと重なるようでありました。
身支度を済ませ、待ちに待った「大本命」との面談に向かうのでありますが、いよいよ開かれようとする
北浦街道への扉を前に、否が応でも胸は高鳴り そしてまた、その「想い」を受け入れてくれるかどうか不安でもありました。
しかしそこは一息、旅館の窓から見える山の緑と、そこに流れる川のせせらぎで心を落ち着かせました。
相棒と子供たちは面談の間、仙崎から出る観光遊覧船で仙崎湾を一周出来る事を聞き、しばらくの間
そこで過ごす事にしました。
若旦那は待ち合わせの場所であるロビーへと降りて行きましたが、チェックアウトの時間と重なりロビーは
結構な人で賑わっていました。そしてその人達のなかに「大本命の仲買人」を探しました。
ロビーのテーブルに座っている人を端の方から順に目でおっていくとその中に大谷山荘の社員さんらしい
服装をした人と談笑する一人の男性をみつけました。「この人か・・・」。
近づいてみるとその社員さんは昨夜お会いした方だったので、その隣にいる人がまぎれもなく「大本命の方」
であることを確信しました。
半袖シャツに綿パン、額こそ貫録を感じさせたが肌は艶々とし、まだまだやる気に満ち溢れた「素敵なおじさま」でありました。
若旦那はその「おじさま」に自身の想いを伝えました。30分程話したでありましょうか・・
おじさまは話しを聞き終わると、何ともあっさりと二つ返事で魚の買付を引き受けてくれたのでありました。
かくして初めて山口県北浦の地を踏みしめ、その海とあまりにも美しい景観に感動し、ホテルの夕食に
地魚料理ではなくフランス料理を食べてしまったあの日から1年数か月、とうとう北浦の旨い魚を仕入れ、加工
することが出来るようになったのでありました。
また、遊覧船で仙崎湾一周を終えた相棒から、仙崎の海の透き通る程の美しさを聞いた若旦那は
「やっぱりここで間違いない」と改めて思い直したのでありました。
「活動の拠点」と「仕入れの窓口」を手に入れた若旦那はこの日を境に、しばしば山口県に訪れ、魚の視察はもちろんのこと、
「近い将来」のためにと山口県内での販売先をみつけるため飛び込みの営業を行ったのでありました。
もちろんほとんどが門前払いではありましたがね・・・
しかし何時かうまくいく日がくる事を信じて・・・
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