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2016.01.17

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若旦那劇場 第14話

とうとう社長である親父に「独立」の想いを告げてしまった若旦那であったが、
だからと言ってすぐに「独立への道」が開かれた訳ではなく、まずは第一歩を踏み出したにすぎず、
また、想いを告げられた親父としても「わがまま息子の一過性の想い」にすぎないと思っていた事であろう。
しかしこの一歩を踏み出すことで、事は大きく動き出すこともあるのが人生のおもしろいところかもしれない。
それが人生の中の「動」の時期に入っていたのなら、なおさらなのかも分からない・・・
若旦那は小さい頃よく「未来の自分」を想像することがあった。しかしいつも20代で終わってしまうのだ。
何回想像しても30代が想像できなかった。
そして実際にその30代を迎え、まず出迎えたのが「ブルガタ騒動」。なかなか波乱に満ちた30代の幕開けだった。
そういう意味では若旦那自身「動」の時期にあったのかもしれない。
社長である親父に「独立」の想いを伝えてどれくらいたった日の事だろうか、
私に「山口県旨い魚情報」を下さった知人から連絡が入った。この方とは10数年来のお付き合いであったが
私達が結婚して第2の人生をスタートさせる上で色々とお世話になり、また魚健の根底にある自然食の良さを教えてくれた方でもあった。
その日の電話に私の相棒が出たのだが、何やらいつになく驚いた様子で話をしていた。
そして電話を切った後、相棒から聞いた一言に私は耳を疑った。
それは「第1回旨い魚視察旅行」でも立ち寄らせて頂いたその知人の家を買いませんか?と言う話だった。
聞けばこの「豊北御殿」、実は別荘としてお持ちで余生をここで送られる計画だったとの事。しかし仕事の都合で無理になり
2年程前から売りに出していたのだが、どうやら家を見たいという人が現れたらしい。そして近々見に来られると。
しかし私達が一度訪れ、豊北町が気に入り、魚を求めて「2度目のツアー」に来たことも知り、
「もし仕事で使うのなら全く知らない人よりあなた達の方が」と言ってくれているというのだ。
さすがの若旦那もこれには動揺した。
家を買う・・・今現在、家はある・・
しかも遠く離れた縁もゆかりもない山口県の地に・・
こんな事がありえようか・・・
しかし同時にある思いが脳裏をよぎった。「ここなら出来るかも・・・」
独立したいと思ったものの同じ和歌山での独立は困難を極めていた。しかしこの山口県なら・・・
「旨い魚」があるのはあの「地魚の刺身定食」で分かっていた。
若旦那の心は揺れた、今まで味わったことのない心のざわめきに・・・
しかし気がつけばそこは新幹線の中だった。
そう、あの「豊北御殿」の売買契約のために三たび山口県に向かったのでありました。

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